土地を所有していない個人をメインターゲットに、収益不動産を販売しているタテル。その実態を解説します。
タテル(TATERU)は、株式会社TATERUが運営する日本最大級のIoTアパート経営プラットフォーム。具体的には、オンライン上でアパートを経営したい人と土地をマッチングし、IoTアパートの提案や建築、賃貸管理などのサービスを提供しています。
最大の特徴は、TATERU kit搭載のIoTアパートを建てられること。入居者は、外出先から自宅の空調設備や照明などをコントロールできます。エアコンやダウンライト、インターネット回線、室内物干しなどを標準装備している点も魅力。TATERUを利用すれば、競争力の高いアパートを建てられます。
以上の特徴などが評価されて、株式会社TATERUは創業9年で株式上場を果たす急成長を遂げました。多くの方から注目を集める企業といえるでしょう。
急成長を遂げるタテルでは、その歪みといえそうな問題が発覚しています。従業員が顧客から預かったネットバンキングの残高を不正に水増しして、銀行から融資を引き出そうとしていたことがわかったのです。株式会社TATERUは、預金残高の改ざんがあったことを認めています。当然ながら、融資に関係する書類の改ざんは文書偽造に当たる可能性があります。
当初は融資が行なわれた案件で不正行為はなかったとされていましたが、融資が行なわれた案件で不正行為があった可能性も指摘されだしています。2018年に発覚した問題なので、今後の展開を見守る必要があるといえるでしょう(記事の執筆は2018年12月)。
急成長の原動力となったサービスだけあって、建てるには様々なメリットがあります。具体的に、どのようなメリットがあるのでしょうか。
最も大きなメリットとして挙げられるのが、タテルがIoTアパート経営プラットフォームであること。無料会員登録を済ませれば、アプリでコンシェルジュに相談することや土地情報を入手すること、入居状況や収支を確認することなどができます。
タテルのアパートに安心保証が付いている点もメリットとして挙げられるでしょう。建物の基本構造部分は、10年間の瑕疵担保責任保険が付いています。地盤に関しては、20年間、不同沈下しないことを保証する保証書が発行されます。さらに、入居開始から40日以上空室が続く場合は、入居者が決まるまで無制限で空室分の家賃保証を受けられる満室保証も付いています。保証が充実しているので、マンション経営が初めての方でも安心して利用できるはずです。
以上の点などがタテルのメリットといえるでしょう。
タテルに興味をお持ちの方は、デメリットにも注意が必要です。どのようなデメリットがあるのでしょうか。
最初に注意したいデメリットが、預金残高改ざんを行なっていたことです。問題を認めているので現在は行なっていないと考えられますが、売り上げを最優先する企業風土は残っている可能性があります。契約を結ぶ前に、誠実な対応を行なっていることを確認しなければなりません。
土地情報についても注意が必要です。タテルは、自社が抱えるリスクを制限するため土地を購入せずに情報のみ提供しているケースが多いとされています。よって、興味を持っていた土地がいつの間にか売れていたということもあり得ます。気になる土地を見つけた方は、土地の情報をこまめに確認するほうが良いでしょう。
タテルに興味をお持ちの方は、以上のデメリットなどに注意した上で検討を進めましょう。